解放することを伝え続けていくために

「宇宙の理をもって、心と身体を解放し続けること」

2020年からの2年間は、世界中の人たちにとって、これまでの「当たり前」について根底からひっくり返されるという裏切りを痛切に感じさせられる時間軸だったのではないでしょうか。

「当たり前の日常などあっという間に変わってしまう」

そんな中で、この2年間、何のために自分はこの先生きていくのだろうと考え続けてきました。

2021年の春から、いくつかの学びの場へ参加してきました。
そこで改めて、思いを強くしたことは、2018年に思い出した自分のミッションステートメントです。

「私の人生の使命は、宇宙の理をもって、人を解放するお手伝いをすること」

このミッションステートメント、つまり私の使命を思い出したのは、ある合宿セミナーでのことでした。

そして、その後決めた自分の肩書は「解放セクソロジスト」

セクソロジー、つまり性愛に関するありとあらゆることを科学的な視点で解き明かして、検証し続けていくことで、自分も含めた人間の心や体の凝りを解き放って、本当の意味で自由に生きるようになるお手伝いをしたい。

それが、このブログを開設した一つの目的でした。

「もっと伝えたいのに、どうすればいいんだろう」

メルマガを始めても、おはなし会をしてみても、イマイチしっくりきませんでした。

15年以上慣れ親しんだ、SMという非日常の性的な行為。

堅気の世界と性風俗というアンダーグラウンドな世界の両側にそれぞれ片足を置き続けても、どっちつかずな自分がいるなという実感も年々、増していきました。

SMという行為は、不自由な現実から束の間の解放を感じさせてあげられるもの。

クライアントとして利用してくれる様々な性的な好みを持つ人たちが、ほんの一瞬、世間体を忘れて、自分の生理的な欲求や感情的な願望を解放して、仮初めの自由を味わっていくれていたように。

私も、彼ら彼女らによって、束の間、私の中に潜む欲を満たし、在りのままの自分を取り戻していたことも事実です。
今、SMという舞台を退いて、傍観者となったからこそ、共依存であったのだなとも思います。

2021年というターニングポイント

冒頭で書いたように、2020年と2021年という2年間は、地球という大きな社会においても、日本という社会においても、全てにおいて激動のまま、過ぎ去っていった730日間でした。

私に関して言うならば、2021年こそ、人生のターニングポイントと呼ぶにふさわしい一年でした。

毎月のように、いろんな出来事が起き、時に振り回されそうになりました。
あまりにも、多くの、そして濃密な経験があり、貴重な学びの瞬間がサプライズギフトの様に届きました。

その中で、5つ。
2021年を特別なものに仕立ててくれた経験があります。

  1. バーレスクダンサーとして人前でショーをしたこと
  2. 小冊子を自費出版したこと
  3. セミナー講師として、本格的に活動を始めたこと
  4. 神の手技と体感覚をもつ武術整体の師匠に弟子入りしたこと
  5. 情報発信をする側としての在り方と視点の持ち方を学んだこと

それ以外にも、特別な時間を多く味わうことがありました。

プロのカメラマンに依頼をし、自分がイメージした空間と状況での撮影もしてもらいました。

これも、その時の一部です。

格好いい自分を画像として残すこと。

仕事としては何度も行ってきました。
そしてそれに付加価値が付くということも実感はしてきました。

それらが窮屈に感じられるようになり、もっと解放された状態で未来へと向かいたい。
どっちつかずの状態から、一歩、先へと踏み出すには。
どうすればいいのだろう。

目先の一人が持つ願望を解放すること。


それもとても大切なことでした。

ですが、その先にもっと、解放される可能性がある人がいる人たちと関わりたい。
例えば、子育て中のお母さんたち。子どもたちと接する教育現場の人たち。

その人たちに向けて、情報を届けるには、性風俗にかかわる当事者であることよりも、身体と心の専門家であることをより確実な状態にする方が大事なのではないか。

そう思い至ったから、2020年の年末に、SMという舞台から降りるということを決めました。その決断は、情報発信について学びを深めていくうえで、それは一つ必要なタイミングだったと思います。

バーレスクという非言語の情報発信

バーレスクダンサーとしてデビューする。

そんな予定は、私の人生にはありませんでした。少なくとも、2020年までは。

しかし、現実はドラマよりもドラマティックな想定外のことが起きるもの。
SMという世界にかかわっていたご縁と、そこで培った美意識や感性が、私をバーレスクという表現の世界へと導いてくれました。

詳しい顛末は、以下に書きましたのでそちらを読んでください。

https://rainbow-sexology.com/%e4%b8%8d%e6%84%8f%e6%89%93%e3%81%a1%e3%82%92%e9%a3%9f%e3%82%89%e3%81%a3%e3%81%9f42%e6%ad%b3%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e6%8c%91%e6%88%a6/

バーレスクという、未知の世界で自分の作品を一から作る経験は、私という人間の棚卸しにもなりました。
SMの表舞台を去ったとて、緊縛や拘束、異性装などの非日常な行為や猟奇的ともとられる美的感覚がなくなるわけではありません。
それらを元にして、小道具や演出を考えていくうちに、バーレスクも言葉を使わない非言語コミュニケーションの手段なのだと思い至りました。

そして、東洋思想の十干十二支から導き出される東洋占星術的な自分の本質を学んだ結果。

何をしていても、結局、人の目を引き付けてしまう。
むしろ、こそこそしても悪目立ちする。

そういう星の下を選んで生まれてきているということを再確認させられて、表現者として生きることも、自分を解放するには必要な行為なのだと自覚しました。

物書きとしての自分になる

2018年の自己啓発合宿セミナーで思い出したのは、自分のミッションステートメントだけではありませんでした。

「自分で本を書きたい」

小学校から20代くらいまで、ずっと願い続けていた夢。

それをただの夢ではなく、自分の人生の中で必要な目標へと意味づけてもらったのも、その合宿で得た貴重なアドバイスでした。

ですが、結局、一番ネックになったのは「売れるかそうじゃないか」という経済的な部分でした。

たくさんの人に届けるには、買ってもらわなければならない。
では、どうすれば「買いたい」「読みたい」と思ってもらえるだろう。
自分の書いた文章に、お金を払う価値なんてあるのだろうか?

そんなことをグルグルと考え続けていた時、SMで書いていたブログでプレイ内容とは関係のない、用語シリーズ的なものを書いてみたところ、思いの外、好評だったのです。

それから、本格的に文章力を鍛えなおして、2021年9月。

ある種の疾走感を感じながら書き上げたのが、2冊の小冊子でした。

この小冊子についても、こちらでその時の気持ちを書き出しています。

https://note.com/blueinrainbow/n/nba621b03a595

入稿データを作るにも、いろんな専用ソフトが必要だったり、思い通りの完成形にならなかったり、仕上がった現物を見て、1分後に誤字を見つけて、愕然としたりと散々ではありました。

けれども、最後まで締め切りに向けて諦めずに書き上げる。
しかも、勢い余って、

「やっぱりこれも言語化しておきたい!」

というある種のマスターベーション的な部分も無きにしも非ずな2冊目も作るという始末。

でも、「違いは個性のはじまり」の原案は、
「性別=自分の個性」というタイトルで書きたかった本なのです。

この2冊の小冊子を書き上げたことで、文章修行に時間をかけることが優先順位から外れました。
しかし、書き上げたことで、変な気負いがなくなって、より書きたいことにしっかりと向き合って文章を組み立てるということが出来るようにもなりました。

余談ではありますが、プロとしてライターのお仕事も経験させていただけたのも、2018年から文章力や情報発信について悶々としたおかげだとも思っています。

次の目的は、「違いは個性のはじまり」を加筆修訂して、全国の小学校や中学校の保健室へ寄贈することです。これは、クラウドファンディングが一番良さそうではあるので、2022年のどこかでタイミングがくればいいなと思っています。

アウトプットこそ、最大のインプット

多くの人がいやが応にも、自分の健康状態に意識が向くようになった2020年。
そのおかげで、2021年は「アウトプット元年」ともいえるような時間にもなりました。

一番のインプットになったのは、身体の仕組みをなるべく分かりやすいように伝える講座をしたことでした。

2015年に現役の医学博士から教わった解剖生理学の知識に、それから自分で調べて学んでいったアロマセラピーやハーブ、中医学などの自然療法から、占星医術と呼ばれる古典医学まで、たくさんの本を買い読み漁り、ネットから参考資料をダウンロードや切り抜きして、全13回のテキストを作り、受講される人の興味関心や疑問点に寄り添いながら、なるべくわかりやすい言葉を使って説明をする。

同じ回の資料であっても、伝える相手が変われば、主に伝える情報や伝え方も変わる。そして、伝える側なはずの自分が一番理解を深めて、「人体って本当にすごいな」と改めて納得してます。

これは、2022年月1回のペースで伝えていきたい鉄ミネラル🄬のおはなし会でも同じです。
鉄ミネラルのおなはしというのは、ベースとして宇宙と地球の歴史から、生き物の発生を軸にしてお話をする講座で、私がこれから続けていきたい講座の一つです。

鉄ミネラルとあるように、多くの女性が悩む貧血の改善としての鉄分やほかのミネラルの重要性についてお伝えするのですが、自分で一番楽しんでいる感じはあります。
毎回「宇宙ってすごいな」「地球ってすごいな」「人体ってすごいな」と思いながら、参加者さんから同じご感想が聞けると、本当に嬉しいのです。

2021年は、もう一つ、以前に思い付きで作った女性向けの性教育講座を復活させて、再編集もしました。

ジェンダーフリーなどは、SDGsの中でも取り上げられていますし、2020年東京オリンピックでもいろいろ物議を醸しだしましたが、今の社会ではなかなかに変わりにくい部分です。
その構造自体も、いろんな理由があるのですが、

もし、草の根活動として意識を変えていく切っ掛けづくりができるのであれば、

女性の持つ性的なことに対するネガティブな思い込みや無意識レベルの否定に本人が気づいてもらう機会を増やして、ポジティブな思い込みへと上書き保存していくしかない。

私が、他の人とは違う性的な経験を多くしているからこそお伝えできることがあるし、逆に、いろんな人の盲点を外すことが出来るかもしれない。

それが、「女神の美ほと塾」という講座を作った経緯でした。

2019年に作った講座を2年越しに再編集して、やっぱり性について伝えていくことは続けていきたいなと毎回、ご参加される皆さんの表情や変化を見て、再認識しました。

オンライン講座が簡単にできるご時世ではあるのですが、自分のルールとして、身体に関する講座と性に関する講座は、対面のリアル開催で続けていきたいと考えています。
何故ならば、どちらもアナログの塊である私たち人間の肉体について考え、読み解く講座だからです。

私が話す言葉の振動や身振り手振りの臨場感も含めたすべてが、講座のコンテンツになる。

そう信じているので、2022年はいろんな人に聞いてもらえる工夫として、簡易版の音声コンテンツを作れないだろうかとも考えています。

小冊子の朗読音声が一番、良いかとも思うのですが、クラブハウスのような場も良いかもしれないので、小さく試して最適な組み合わせを発見できたらいいなと考えています。

自分の身体は自分で治せ

身体の講座をアウトプットすればするほどに、一つのフレーズが軸になるようになりました。

「自分の身体は自分で治す」

これは21世紀のリベラルアーツの一つであると実感すると同時に、私が師匠として尊敬する仕術家のオンラインサロン名ともかぶるのです。

師匠の下に通って、1年が経ちます。

何故、人が病気になるのか。

それを裏付けて、答え合わせをしてくれたのも、師匠でした。

病気とは、結局、身体からの危険信号なのです。

「これ以上続けると、死ぬよ」というメッセージでもあり、

「今の生活は、嫌だ!早く止めて!」というSOSでもあります。

だから、薬を使うというその場しのぎでは、解決しないものが多いのです。
クスリとは毒だね、という歌詞の歌もありますが、毒を以て毒を制すことも時にはあります。

だからといって、万能な薬もありません。
風邪薬が発明出来たら、ノーベル賞ものだ。
そう言われるくらい、風邪ほど薬があまり効かない症状はありません。

この2年間で、そう実感した人も多いと思いますが、何かに頼り安心したい人のほうが多いから、薬で治そうと頑張る人が多いのでしょう。

本当に、身体を整えて健康になりたい人。

そんな人のために、知恵も手だてもお伝えできる治療家になる。

これも、性に関することをお伝えして、心と身体を解放するためには欠かせない部分。
神の手をもつとされる治療家の中でも、師匠に学ぶご縁が結べたことも、2021年の大きなギフトでした。

知識と智慧の違いを知る

子供のころから、活字中毒で、勉強ヲタク。

「何でも知ってるんですね」

そう言われたことも数知れずありますが、私にとってみれば、学校の授業で学んだことが大半だったりします。逆に、受験戦争で一生懸命頑張って、大学に通ってる人は、私がこの10年で費やした学費や書籍代の合計よりもきっと多く払っている人もいるでしょう。

ただ、暗記するだけの情報や知識ではなく、自分で経験して身に付ける智慧。

オーラソーマ🄬で色彩学を学んだ時に、知識と智慧の違いを理解してから、智慧を届けられる人でありたいなと意識するようになりました。

ブログというウェブ上の日記を書き始めたのが、2005年ごろ。
Twitterを始めたのが、2010年。
それからの10年で、いろんなSNSを通して、「自分が今、見て、感じたこと」について発信することが日課になってきました。
時には、仕事として。
でもそれ以上に、私の個人的な「これ素敵」という記録にも、SNSを利用してきたように思います。

SNSを介した知人、友人が増えるたびに、いろんな自己表現があるなと感じる機会も増えると同時に、

「こういう投稿は見ても、あまりいい気分にならない」
「この人は、どうしてこういう投稿ばかりするのか」

そんなことに気を取られることも増えました。

情報発信について学ぶ最初に、「情報公害」という単語を知り、まず、自分がその発信源とならないために、SNSへの投稿やメルマガをかくことも、一端、止めてみました。

その分、文書修行の方で書くことと真剣に向き合う時間を作ったり、バーレスクという表現に挑戦したりするうちに、自分の中の承認欲求を客観視する機会が多くありました。

SMのプレイヤーとして表舞台に立ち続けることを辞めようと決めたのも、どんな情報発信をこれから続けていきたいのか。
もっと言うと、「10年後の自分は、どうなっていたいのか」というゴール設定を考えたときに、

「性的な魅力を多売する生き方」よりも
「自分の経験や智慧を多売して人に喜ばれる生き方」をしていたい

そう思い至ったからです。

現在、私の外見は、ハンサムな印象のある年齢不詳、性別不明気味な人。
まさにジェンダーレスな人です。

でも、必要とあれば、これでもかと女性らしく取り繕った外見で、ピンヒールで美しく優雅に歩くこともできますし、異性装者として、宝塚の男役さん見習いぐらいのことも出来ます。

同じ中身であれば、外見は女体のほうが性的な魅力を多く感じますし、男性へのほうが性的な魅力の条件が厳しかったりします。

そういう部分も、普段の言葉や興味関心事、しぐさや服装などからにじみ出ている。

これも情報発信について深く学ぶ中で、無意識に自分が行っている「私はこういう趣味嗜好の人間です」というアピールなのだということを、再認識することが出来ました。

これは、人を観察するというセラピストにおいても、ものすごく重要な項目ですし、講座やセラピー、対面セッションなどの現場で意識的に習慣にした方が良い部分だと感じています。

2021年は、神業整体を始め、学びを深めて、自分の身に付けていく機会を本当に多く経験しましたが、その根底になる考え方や視点の起き方は、情報発信の学びから身に付けたり、確信を深めたことでした。

学ぶことは何よりも精神的な快楽だという、珍しい感覚の持ち主として、2021年ほど精神的に満たされる時間が多く、そして深い悦びを体感できた季節はありません。

これらの機会を得ることにつながった、すべてのご縁に感謝をささげたいと思います。

10年後の私へ伝えたいこと

アラフィフで閉経を迎えた私が、10年後どんな思いをこの記事を読んで感じるのかは、その時にならないとわかりません。

ですが、おそらく。

「2021年があったから、今、こうしてやりたいことをやれている」

そう言うだろうとは、思っています。

思えば、20代の頃から40歳という年齢が恐怖でした。
母が他界したのが42歳。
シュタイナーの人生カレンダーでも、42歳というのは21年続いた太陽期から火星期へと移り変わるターニングポイント。
2021年は、その西洋占星術的なシュタイナー理論でもターニングポイントであり、実質は2020年の木星耕運期からの延長で、たくさんの恵みを学びという形や人のご縁という形で得ることが出来た年でした。

哀しいことも、腹が立ったことも、いくつかあったかもしれません。

けれども過ぎ去って見れば、不思議と、穏やかな状態が多かったように思える一年でした。

2032年の私が、これを読むころには、世界もまた大きく変わっているでしょう。

けれども、「宇宙の理とともに、人を解放するお手伝いをする」ことを続けていられるならば、
きっと「在るがままに自由な人生」を過ごしていることだと思います。

子供のころの夢で、まだかなえていないものがあります。

それは、宇宙へ行くという夢です。

10年後、宇宙空間から、地上を眺めながら誰かに何かを伝えている。

そんな未来を思い描きながら、2022年も自分の心も、考え方も、行動も解放し続け、その余波でご縁ある人の何かも解放するお手伝いが出来たら、素晴らしい一年を過ごせるだろうと予祝しておきます。

最後までお目通しくださり、ありがとうございました。
皆様も、良い2022年をお過ごしください。

にじの 青 拝

投稿者:

NijinoAo

地方都市在住のニッチ過ぎるセクシャルマイノリティ。身体、メンタル、スピリチュアル系を色々独学してきたことを自分なりに取り纏めて行きます。